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自然科学研究科概要

研究科長挨拶

金沢大学大学院自然科学研究科を志望される皆さんへ

研究科長 金沢大学大学院 自然科学研究科長
(併任:金沢大学理工研究域副研究域長)
瀬戸 章文

 金沢大学大学院自然科学研究科は、博士前期課程及び博士後期課程ともに、2008年に発足した理工学域(学士課程)の6学類に対応した6つの専攻からなっており、博士前期課程(標準2年間)では修士の学位、その後の博士後期課程(標準3年間)では博士の学位が授与されます。
 2018年4月には理工学域は7学類に改組しており、博士前期課程も2022年4月からこの新しい理工学域に対応した7つの専攻へと改組されます。
 2017年9月には、金沢大学が文部科学省「世界トップレベル研究拠点プログラム」(WPI: World Premier International Research Center Initiative)に採択され、2017年10月には「ナノ生命科学研究所」(NanoLSI)が新設されました。続いて2018年8月には「ナノマテリアル研究所」(NanoMari)、2019年6月には「設計製造技術研究所」(AMTI)も新設されました。また2018年4月には、本学では「新学術創成研究科」を立ち上げ、現在は北陸先端科学技術大学院大学と共同教育課程「融合科学共同専攻」と「ナノ生命科学専攻」の2専攻を有しています。これらの研究所や研究科の設置運営には、理工研究域・自然科学研究科からも多くの教員が貢献しており、金沢大学の研究力・教育力の向上を図っています。
 自然科学研究科は、既存の学問領域の区分を越えた横断的な新しい学問分野の教育・研究の実現や、学際性・総合性に富み、創造性豊かな高度の技術者・研究者の養成を目指しています。本研究科の具体的な使命は、創造的科学技術の基盤となる基礎科学分野の強化・充実、知的資産の蓄積促進、産学連携教育を推進し俯瞰的な視野を有する研究者・技術者の育成です。さらに本学大学憲章にある「地域と世界に開かれた教育重視の研究大学」を具体化するため、現在本学はスーパーグローバル大学創成支援事業を実施しています。自然科学研究科はその先頭に立って、大学院講義の英語化、留学生の受け入れ拡大、日本人学生の海外派遣促進に積極的に取り組んでいます。また、海外の諸大学との二重学位プログラム(DDP)を実施するなど、国際化を推し進めています。
 IT技術、AI技術、データサイエンス及び生命科学をはじめ、現在の科学・技術は高度に発達し、さらに日々急速な進化を続けております。このような状況下では、4年間の学士課程だけでは、各分野の最先端の研究や実践に深く触れることは困難です。そのため、理工学・自然科学の各分野では、しっかりとした基礎に裏打ちされた十分な専門知識を身につけ、実際の研究に携わった経験を有する博士前期課程人材が社会から強く求められています。さらに企業や国・地方自治体の研究機関、そして大学や高専など高等教育機関での先端的な研究や高度な教育に従事するためには、世界をリードする高い研究力とグローバルな活動力を持った研究者・技術者が求められており、博士後期課程を修了して博士号を有する人材の活躍が期待されています。このような社会の要請に応えるために、自然科学研究科では各専攻に加えて、幾つかの教育コースも設けています。
 このような高度な研究人材は、課題を発見し、解決の方法を見いだし、具体的な研究を進めていくことのできる自立した研究者・技術者です。自らが専門とする分野のみに留まらず、その周辺の関連する異分野にも勇気を持って踏み出し、専門分野が持つ社会的位置づけも理解でき、俯瞰的な視野を有する人材が社会から強く求めてられています。自然科学研究科の教職員は一丸となってこのような人材養成に努めて参ります。