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自然科学研究科概要

研究科長挨拶

自然科学を究め、社会に貢献する人材を目指そう

研究科長 金沢大学大学院 自然科学研究科長
瀬戸 章文


 現代の科学技術は、情報通信技術(ICT)、人工知能(AI)などの革新的な発展により、さらに高度に進化し続けています。一方、度重なる自然災害やエネルギー、環境問題など、現代社会には「簡単には解けない難問」が多く存在します。このような複雑で難解な課題を解決し、一人ひとりが多様なwell-beingを実現できる未来社会をつくるためには、科学技術の発展を先導し、困難な課題を突破する、高い志と深い専門知識を持った人材が真に求められています。

 金沢大学大学院自然科学研究科は、博士前期課程及び博士後期課程ともに、理工学域(学士課程)の7学類に対応した7つの専攻で構成されます。博士前期課程(標準2年間)では修士の学位、その後の博士後期課程(標準3年間)では博士の学位が授与されます。博士前期課程では、学士課程で身につけた理学・工学に関する基礎知識をさらに発展させて、総合性、学際性に富んだ専門人材と独創性豊かな研究者を養成します。博士前期課程修了者には、博士後期課程への進学を強く推奨します。博士後期課程では、特定の専門分野の研究をさらに深化させるとともに、国際的な研究ネットワークや産業界とも連携して、世界をリードする高い研究力とグローバルな活動力を持った研究者・技術者を養成します。本学には、金沢大学博士研究人材支援・研究力強化戦略プロジェクト(HaKaSe+:ハカセプラス)をはじめとした博士人材支援プログラムも整備されています。

 さらに金沢大学には、文部科学省「世界トップレベル研究拠点プログラム」(WPI: World Premier International Research Center Initiative)に採択された、ナノ生命科学研究所(NanoLSI)をはじめとして、ナノマテリアル研究所(NanoMari)、設計製造技術研究所(AMTI)、などの研究所や、環日本海域環境研究センター、理工研究域先端宇宙理工学研究センターなどの研究センターが設置されています。自然科学研究科では、これらの研究所や研究センターとも連携して、世界最先端の研究成果の発信と、それを実現する人材育成を通じて、社会への貢献を目指します。

 社会が必要とする高度専門人材とは、社会的、学術的な課題を発見し、複雑で難解な問題を解決する道筋を見いだし、そして社会と協調しながら研究を実行できる自立した研究者・技術者です。本研究科で自らが専門とする学術分野を究めるとともに、関連する異分野や社会、そして世界に勇気を持って踏み出しましょう。このことにより、専門分野が持つ社会的意義をより深く理解でき、さらに俯瞰的な視野を手に入れることができます。自然科学研究科の教職員とともに、自然科学を究め、未来社会を創造し、そして社会に貢献する人材を目指しましょう。